デリバティブとは その2の(3) 4つの取引種別のうちのオプション その1
4つある取引種別のうち、今回は、「オプション(option)」です。長くなってしまうため、分割することとします。今日は、そもそもオプションとは何ぞや?を取り上げたいと思います。
オプションは、「何を、いつ、いくらで、買う/売る権利」のことをいいます。このことからわかるように、以下の2種類が存在します。
1. 買う権利:コールオプション
2. 売る権利:プットオプション
オプションはリスクヘッジのために使うことができます。
たとえば、円安になると予想して1ドルを100円で買ったとします。その後、ドル安が進み1ドル=90円になると10円損をしてしまいます。
そこで、1ドル=100円で買ったと同時に1ドル=100円で売る権利を購入しておけば1ドル=90円になって10円損するところ、1ドル=100円で売る権利(プットオプション)を購入してそれを行使することで損を回避することができます。
分かり辛いので、オプションとして機能するものとして、自動車保険を例にします。
Aさんは、100万円で車を購入しました。大事に乗っていましたが不幸にも全損事故に遭ってしまった結果、車がダメになってしまい100万円損しました。
Bさんも、100万円で車を購入しました。Aさん同様全損事故に遭ってしまいましたが、自動車保険で100万円車両保険をかけていました。車はダメになってしまったものの、保険が適用され100万円が保険会社から支払われました。
このBさんが入っていた車両保険がオプションと同じ機能を有しているといえます。実際に売買をしていませんが、100万円で売る権利(全損事故車だとしても)を有していたとみなせるからです。
前述の保険の例でわかるように、オプションは「権利」です。権利はあっても義務がないのもオプションの特徴になります。保険の例ですと、権利行使(保険適用)をすれば100万円が手に入りますし、行使しない(等級の維持目的等で)ことも選択できます。
また、保険もそうですが、オプションには価値があることから、購入の際はお金を払うことになります。
保険のほか、身近な例でいうと手付も同じような効果があります。(手付とは?はコチラ)
手付金自体は最終的に購入代金の一部となりますが、手付金の支払による効果は、買う権利を得た=「コールオプションの購入」といえます。他によりよい物件がでてくれば手付金を放棄する(=権利行使をしない)だけで済みます。気に入ればそのまま購入する(=権利行使をする)ことができます。
手付という仕組みは業者側にもメリットがあり、手付倍返しで契約の解除をすることができるため、より高く対象商品を購入してくれる人に業者が売ることができるため、手付倍返し=実質手付金相当額の支払=「プットオプションの購入」といえます。(なお、手付の根拠条文は、民法557条)
次回に続きます・・・
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